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感情記憶と日常生活記憶。2018年6月25日
感情が関係する記憶は残るが、日常的生活の無意識に近い動作の記憶は比較的薄れる。
つまり日常生活の人間関係で感情が関係する記憶は、長く残る。
振り返って考えてみると腑に落ちる事が多い。最近認知症で記憶の障害が顕著な六〇代後半の女性は、短期記憶障害があり、テレビのアナウンサーと実在の人物と混同する。
しかしこの方はデイケアの集団ケアの仲間に、つい最近あった小学生の女子児童が鉄道線路で遺棄死亡した事件を「かわいそう」と話をしていた。
この事件はメディアが繰り返し繰り返し報道していた。
この繰り返しの映像と「かわいそう」というこの女性のやさしい気持ちがむすびついて、感情記憶として残っていた。人によっては重度の認知症で発語もできない、自立した行動もとれない方でも、身体の振動を感じ取って声を出す、足を動かす反応を示す事もできる。
特に後者の事例では、最近私たちが導入しているスウェーデンのブンネギターを使ってその方の膝にブンネギターを置いてコードバーを動かすと、その響きで口を動かしたり、声を出したりする反応で返していただける。ブンネ理論で説明されている体の五感の一つの刺激が大脳の全体の反応を引き起こしていることを証明している。このブンネギターは認知症や幼児などにも使いやすく、楽器を扱ったことのない素人の職員でも手軽に演奏できると説明されている。
特にこのブンネミュージックでは、楽器のほかにブンネ楽器専用楽譜を販売しており、広く福祉活動に活用する可能性をもっている。
ブンネ・メソッドは世界の福祉活動の分野の大きな底上げにつながなる可能性を教えている。
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